老人ホームで夜勤の仕事をしているAさんの話です。

Aさんが働いている老人ホームは比較的他の所より元気な方が利用している施設でした。

夜勤の時間帯は2人で、とくにすることがなくただ決まった時間に巡回するだけで、

後は時間が来るまで待機所にいるだけの仕事でした。

なので、Aさんはゲームをしたり、寝てはいけないのに寝たりと好き勝手やってたそうです

ある日、Aさんは先輩に利用者からクレームが入ったと言われたそうです。

思い当たる事が多すぎて『ヤバい!どうしよう~!』と焦っていると、

先輩が困ったように

「夜中の巡回なんだけど、・・・一人で・・・周ってるよね・・・」と。

夜勤のルールとして待機所には常に一人必ずいることになっていたのです。

「利用者から『毎日夜中に聞こえる足音がうるさい。夜中なんだから複数人で巡回しないで』と

 言われちゃってね。しかも、一人とかじゃなく数人の方に・・・」と、先輩が続けました。

夜中の巡回はもちろん1人で行っているし、

Aさんはたまに巡回自体を『今日はいっか』とまったく巡回すらしないということがあるので、

足音が毎日聞こえるということは考えられない。

それなら利用者の方に聞こえた足音は、一体何だったのでしょう・・・