設備管理の仕事をしているAさんの話です。

台風が最接近中、停電や機器の設備の異常、雨漏り、破損などで深夜から

Aさんと部下のBさんは契約している建物を復旧の為巡回していたそうです。

そのせいでその日、一睡もできないまま復旧作業が続き全てが完了したのは20時過ぎでした。

Aさんが帰ろうとしていると、とある小学校から機器に異常が出たと連絡があったそうです。

「チクショー!」と吠えながらAさんは疲れ切っているBさんを道連れにその小学校に向かいました。

Aさんは現場に着き異常が出ている機器を見てすぐに原因がわかったそうです。

停電によるエラーだったそうで再起動が必要だったそうです。

異常が出ている機器は体育館にありましたが操作盤は職員室にあったので、

Aさんは職員室にBさんは体育館の異常が出ている機器の方に。

連絡を取りながらしばらく作業していると、

Bさんから「すいません。ちょっと現場離れます」と連絡が入りました。

Aさんは『トイレかな?』と思ったそうですが、

十分経っても連絡が無かったので「どうした?」とBさんに連絡しても返答なし。

『何かあったのか?』とAさんは思い、体育館の方に向かったそうです。

体育館にはBさんの姿がなく焦ったAさんは「おーい。B!」と叫びながら校庭の方を見ると、

校庭に設置してある遊具付近にBさんの姿があったそうです。

AさんはBさんのもとに駆け寄ると、

Bさんは暗かったせいなのか生気のない表情でブランコの方をぼーと見つめていたそうです。

「おい!B!」とAさんが叫ぶとBさんは「うわぁ!」と驚いたそうです。

「お前何やってんだよ!」とAさんが言ううと、

「・・・いや。あれ・・・?うぅん?すいません」と、

Bさん自身の今の状況がわかっていないような感じでした。

その後、作業が終わりAさんはBさんと車で会社に帰っているとき、

校庭で何をやっていたのか尋ねたのですが、

Bさんは「気のせいだと思うんですけど、よくあるじゃないですか声のようなのが聞こえること。

その声みたいなのが校庭から聞こえて、見に行ったってとこまで記憶にあるんですけど・・・。

まぁ、めちゃくちゃ眠かったし、疲れてたんですかね?」と。

AさんはBさんの話を聞き、ふと『疲れてたんじゃなくて、憑かれてたんじゃ』と思ったそうです。