Aさんが大学生の時の話です。

大学生のAさんは実家暮らしだったのですが、

両親がまったく干渉してこないので不規則な生活を送っていたようで、

朝と昼は大学、夜は遊びやバイトで、帰りは朝、そんな生活を送っていたようです。

その日、Aさんは友達と遊んでいたそうで帰りが5時ぐらいになったそうです。

眠気に襲われフラフラになりながら家に帰っていた時、

自分の家の隣の家の玄関に黒いスーツを着た50代くらいの男の人が立っていたそうです。

男の人は生気がなく無表情でした。

Aさんの家の近くでは結構迷惑な宗教勧誘の方が頻繁にうろついていたそうで、

この男もそうだろうと思い『こんな朝早くに何やってんだろう?』と呆れながら家に入り、

夕方まで寝たそうです。

夕方に起きたAさんは自分の部屋のカーテンを開け外を見ると、

隣の家の玄関にまた誰かが立っていました。

朝とは違い、紺色のスーツを着た20代くらい女の人でその家から出てきたのか、

玄関に背を向けて立っていたそうです。

女の人はその場に突っ立ったまま前を向いて微動だに。

そして、口角だけあげているようなわざとらしい笑みを浮かべていたそうです。

『もしかすると、朝の男とグルなのでは』と思ったAさんは

母親に朝の男の人の事と隣の家の女の人の事を伝えました。

母親は窓から隣を覗いたのですが女の人はいなかったそうです。

次の日、母親から隣の家のご主人が大事故にあったと聞きました。

あまり接点がなかったのと昨日の事を完全に忘れていたAさんは、

「ふーん」としか思わなかったそうです。

一年後、Aさんは車を買うためにアルバイトに力を入れていたそうです。

その日も5時くらいにアルバイトをしているコンビニから帰っていると、

ある家の前にどこかで見たことがある男の人が立っていました。

ある家とはAさんがアルバイトしているコンビニによく来る高齢のクレーマーの家でした。

Aさんは男の人をどこで見たか思い出せなかったそうでモヤモヤしながら帰ったそうです。

夕方、コンビニから『シフトに穴が開いたので入ってくれないか』と連絡が。

コンビニに向かっているとクレーマーの家の玄関の前に女の人が背を向けて立っていました。

女の人は口角だけあげているようなわざとらしい笑みを浮かべていました。

その時、一年前の事を思い出したそうです。

『もしかして朝の男とこの女、一年前の・・・』と思いながらコンビニに。

二日後、シフトに入っていたAさんは店長から

「クレーマーのばあさん、事故に巻き込まれて病院にいるらしいぞ」と。

当時Aさんはそのことを聞き

『あの二人は宗教勧誘ではなくもしかすると〇神では・・・』と思っていたそうです。

今振り返ると

『誰も〇んでないから〇神ではないだろう。ただの偶然であの二人はアレなんだろう』と、

Aさんは結論づけているそうです。