大型商業施設で働いているAさんの話です。

バックヤードにある従業員事務所に向かって歩いている時です。

古い建物でバックヤードはくねくねしていて迷路のようだったそうです。

歩いているとAさんの後ろの方で"カサカサ"と音がしたそうです。

振り向くと、そこには黒色の大きめのビニール袋が。

気にせずにそのまま歩き、角を曲がった時です。

"カサカサ、カサカサ"

「えっ!」と思い、

後ろをチラッと見るとそこには、あのビニール袋が

気味が悪くなり小走りで事務所に向かったそうです。

長い距離歩いたそうですが、"カサカサ、カサカサ"と後ろで音が。

まるでAさんの後ろをついてきているようでした。

事務所に入る前にチラッと後ろを見ると、

そこには何もなかったそうです。

安心して事務所に入り、事務所内にいる同僚たちにこの話をしたそうです。

すると一人の同僚が

「あれのことですか?」と、事務所からバックヤードが見える窓を指さしました。

Aさんはその窓を見ると、

あのビニール袋が下から風にあおられているように空中をプカプカと浮かんでいました。

同じ場所を浮かんでいて、まるで事務所内を覗いているかのように。

「幽霊の仕業だ」とか、「バックヤードを開けた時に店内から入ってきた風のせいだ」とか、

事務所内は騒然となったそうです。

その後、そのことを何も知らない店長に頼み、そのビニール袋を捨ててもらったそうです。

これ以来、同じことは起きていないようです。

あれは一体、何だったのでしょうか・・・