未怪談 71 兄の友達?

Aさん(女性)が小学5年生の時の話です。

Aさんには3歳年上のお兄さんがいて、

放課後や休日はお兄さんとお兄さんの友達たちとよく遊んでもらっていたそうです。

ある日、休日だったそうです。

お兄さんは朝早くから出かけようとしていました。

Aさんもお兄さんについていこうとしたのですが、

「ごめん。今日はクラスの女子もいるから連れて行けない」と言われ出て行ったそうです。

その日のお昼ぐらいです。

Aさんはお昼ごはんを食べた後やることがなく暇で部屋でゴロゴロしていたら、

【ピンポーン】と家のチャイムが鳴りました。

『お母さんが出るだろう』と思い、またゴロゴロしていると、

【ピンポーン】とまたチャイムが鳴りました。

『あれ?お母さん出かけたのかな?』とAさんは急いで玄関に。

玄関を開けるとそこには女の子が立っていました。

『誰だろう?』と思っていると女の子が、

「〇〇君(お兄さんの名前)の友達の△△です」と。

Aさんは「お兄ちゃん、出かけているよ」と言うと女の子は

「困ったな。〇〇君(お兄さんの名前)と遊ぶ約束したのにな。君、一緒に遊んでくれる?」

やることがなく暇だったAさんは「いいよ」と。

女の子は「▢▢動物園に行こうか」と。

その動物園は家の近くにある公園にあり無料で開放されていて、

アライグマ、猿、鹿など比較的小さい動物を展示しているところでした。

Aさんはその女の子と出かけて行ったそうです。

Aさんは女の子と遊ぶのがとても楽しかったそうです。

記念だからということでAさんは動物園の売店でウサギのキーホルダーを

女の子から買ってもらったそうです。

夕方になりAさんは女の子に家まで送ってもらい玄関でバイバイと手を振り女の子と別れ、

その日の余韻に浸ってウキウキで家に入ったそうです。

お兄さんは帰ってきていたようでAさんが帰ってくるやすぐに「ごめんね」と謝りに来たそうです。

その後、お兄さんに「どこに行ってたの?」と聞かれ、

「お兄ちゃんの友達の△△ちゃんと▢▢動物園に行ったの」とAさんが嬉しそうに言うと、

お兄さんは眉をひそめ頭を搔きながらしばらく考え込みAさんに

「△△ちゃんって・・・。誰?」

Aさんは、今もその女の子に買ってもらったウサギのキーホルダーを大切に使っているそうです。

Aさんと遊んだあの女の子は一体ナニモノだったのでしょうか・・・

未怪談 70 いわくつきの店

よくテナントが入れ替わる店があると思います。

「あれ?この間、ここ花屋じゃなかったかな?」とか、

「違う名前のラーメン屋に変わってる」など。

お客が来てないなどの理由だと思います。

こういうことはよくあることですよね。

Aさんの近所にもよくテナントが入れ替わる店があるそうです。

Aさんが憶えている限りでは、【花屋】【総菜屋】【ラーメン屋】【パン屋】【カフェ】【喫茶店】

【ハンドメイドのお店】という変遷を辿っていたそうです。


しかし、状況が少し変わっておりどのお店も人気があるのに続かないとのこと。

ある時、ラーメン屋が入っていました。

昼夜行列ができるほどの人気があり二店舗目ができるほどでした。

ですが、二店舗目ができてすぐにそこを閉め移ったそうです。

また別の時、パン屋が入っていた時も同じような状況で、

そのパン屋はそのお店の近くに店舗を移したそうです。

Aさんはそのパン屋の店主と知り合いだったので理由を聞くと、

「あそこの店気持ちが悪い。作っている時にどこからか視線を感じる」とのこと。

カフェの店主と喫茶店の店主にAさんは『この店』のことを訊いてみると、

同様に「どこからか視線を感じ、気持ちが悪い」とのこと。

そのお店では特に『何かあった』という噂は聞いたことがないそうです。

そのお店で感じる視線の正体は一体何なのでしょうか・・・

未怪談 69 見えている人と見えていない人たち

会社帰りのAさんの話です。

その日、Aさんはいつものように会社から家に帰っていたそうです。

帰り道には昔から空き家になっている場所があるのですが、

その空き家の前で男の子(十代後半くらい)がいたそうです。

男の子は髪の色が赤色で色付き眼鏡とガラが悪い感じでした。

Aさんが学生の時からその場所は空き家だったので、

『近所の悪ガキがたまり場になっているのかな』とAさんは思っていたそうです。

しかし、男の子は空き家には入らずその空き家の門の前で独り言?を言っているようでした。

Aさんがその男の子の真横を通った時です。

その男の子は「ハハッ!それは大変でしたね」といった感じで誰かとしゃべっているようでした。

Aさんは『空き家の中に誰かいるのかな?』と思い、

チラッと空き家の方を見ましたがそこには誰もいませんでした。

『もしかしてハンディキャップがある人なのかな』とAさんは思い帰ったそうです。

次の日、Aさんがいつものように帰っていると、

またあの男の子が空き家の前で「この間、〇〇君にもあったよ」と。

Aさんは『そういう子だ』と思いあまりジロジロ見ずにそっとしておこうと思った時です。

「大丈夫ですか?」とスーツ姿のサラリーマンが男の子に声をかけたそうです。

男の子はポカンとしていましたが、

サラリーマンは「いや、心配になってですね」と。

男の子は「ハァ?えっ、何?」とキレ気味に言いました。

「私にはあなたが一人で話しているように見えるのですが、あなたは誰と話しているのですか?」

とサラリーマンが言うと男の子は困惑したように何もない所とサラリーマンを交互見たそうです。

「いや。えっ。うんん?大丈夫です!」と男の子が突然その場から走りだしたそうです。

当時、Aさんはやっぱりそういうハンディキャップがある人と思ったそうですが、

よくよく思うとあの男の子は『見えていたのでは?』と。

そうであるのならば、あの男の子は一体何としゃべっていたのでしょうか・・・
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