未怪談 10 あの人みたい

Aさんが高校生の時の話です。

Aさんは部活帰りに学校の近くにある公園のベンチで友達数人と話していました。

最初は他愛もない話で盛り上がりましたが、

日が沈むにつれ怖い話になりました。

みんなで怖い話を披露しあっていたそうです。

ある一人の友達が

「この近所の怖い話なんだけど—――」

と話し始めたそうです。

「子どもを抱いている白いワンピースを着た女の人が—――」

と言いかけた時です。

別の友達が

「あの人みたいだね」

と公園の入り口を指さしながら言いました。

Aさんは、公園の入り口を見たそうです。

そして、ゾワっとしたそうです。

なぜなら、公園の入り口には

子どもを抱いている白いワンピースを着た女の人が笑顔でこちらを見ていたからです。

慌てて、その場を離れました。

Aさんが当時を振り返ると、

その友達の怖い話は作り話で、近所の人がたまたまあのタイミングで公園に来ただけかもしれない

とのこと。

でも、現れたタイミングがあまりにも良かったし、

あの笑顔は映画で見るような作っているようで怖かったそうです。

今となってはわかりませんが、Aさんははたしてどっちを見たのでしょうか・・・




未怪談 9 怖いタクシー運転手

タクシーには当たり外れがありますよね。

適切な距離感で話してくれる運転手もいれば、お構いなしにずっとしゃべっている運転手。

ニコニコして愛想がいい運転手や、不愛想で不機嫌な運転手。

などなど。

今回乗ったタクシーは、外れでした。

というのも、このタクシーの運転手がクラクションを鳴らしまくるのです。

人がいる、いないに関わらず、大通りだろうが、小道だろうがお構いなしに。

1時間近く乗っていましたが、他の車から煽られたりパッシングされたりしました。

目的地付近のある小道を通っていた時、運転手がいきなり

「危ねぇ」

と怒鳴りクラクションを鳴らしました。

「こういう小道は、人がフラっと前に出てくるんですよ」

と運転手が言うと、またクラクションを鳴らしました。

「ねっ。こういう風にね。言ったでしょ」

運転手はそう言いましたが、意味が分かりませんでした。

なぜなら、小道に入ってから人なんていなかったからです。

もしかしたら、この運転手は何か見えていたのかもしれません。



一番怖かったのは、この運転手が今年に入って8回事故をしたと笑いながら言ってきたことです。













未怪談 8 不思議な客

【不思議な客】

私は某ハンバーガーチェーンでアルバイトをしていました。

その店は24時間営業の2階建てで、夜は21302階を閉めることになっていました。

そのアルバイト先には少し迷惑な客がいました。

クレームを言ってきたり、暴れたり、他のお客様の迷惑をかけるということはしません。

男性で、ただ2階の中央にある決まった席に座っているだけでした。

2100になるといつの間にか現れて、注文もせずに2130まで座っているだけ。

店長が注意に行くのですが、男性は俯いて反応なし。

店長からは、「ちょっと危ない人かも。閉める前で人もいないからほっといて」とのこと。

2130になるといつの間にかいなくなっていました。

ただ、おかしいことに来店時といなくなる時、誰もその男の人を見ていないのです。

従業員間でも、あれは幽霊だとか、いや変な人だと噂になっているほどでした。

幽霊だと怖いですし、人間だったら不気味です。

そのお店は、辞めてしまって今となっては真意がわかりませんが、不思議な体験でした。

ギャラリー