未怪談 44 お盆の学校

清掃の仕事をしているAさんの話です。

夏休みになるとAさんの会社は小・中学校と高校、大学などに行き、

床のワックス掛けなどの清掃を行っていました。

その日はお盆だったそうです。

Aさんは後輩たち(B、C、D)を連れて小学校のワックスかけに行ったそうです。

小学校に着くとAさんは職員室に行き鍵を借りて担当の先生と打ち合わせをしていました。

後輩たちはAさんが打ち合わせや今回工程の段取りの話をしている間、

借りた鍵で教室を全て開け各教室から机や椅子などを廊下に出し教室を空にしていたそうです。

打ち合わせが終わったAさんは後輩たちが作業している所に行くと、

「お前、嘘つくなや!ちゃんとやれや!」や「マジで見たんだって。嘘じゃないって!」と、

BとCが言い争っておりDはその2人をなだめていました。

Aさんは言い争っているBとCの間に入り何があったのか聞いたそうです。

話を聞くと、

Bが教室の鍵を開けていき全部開けきったらCとDに合流する。

CとDはBが開けた教室から机と椅子を廊下に出していくといった段取りだったそうです。

順調に作業が進んでいたそうですが、突然Bが「子供がいる」と言い出して持ち場を離れたそうです。

そのせいで作業が遅れてしまいAさんが来た時、ああいう状態になっていたそうです。

ワックス掛けた後に子供がその場に入ってしまい転んでケガをしてしまうという事故が、

よく起きていたので会社の方針で子供がいない時に作業をするということになっていました。

なので、作業をすることができないということをAさんは担当の先生に伝えに行ったそうです。

担当の先生にそのことを伝えると、

「今日からお盆ですよ。そんなはずはない。

 だって、あなたたちが来るまで学校自体閉めていたので生徒がいるなんてありえない」と、

担当の先生からAさんは言われたそうです。

そうであれば、

Aさんの後輩が見た子供は一体・・・

未怪談 43 インターホンに映る男

Aさん(女性)が大学生の時の話です。

1人暮らしをしていたAさんは、その日仲のいい友人二人を招いて宅飲みをすることになったそうです。

チャイムが鳴り「開けてー。開けて―」と友人たちの声が。

Aさんは友人だとわかってはいたのですが無意識にインターホンを見たそうです。

そこには友人二人とその後ろに見知らぬ男が映っていたそうです。

男は40代くらいで小太りでチェック柄のシャツを着て無表情でインターホンを見ていたそうです。

『えっ!誰?怖!』と、Aさんがギョッとして固まってると、

「開けてー。開けてー」と友人たちがふざけだし、ドアをバン、バンと叩き始めました。

その音にびっくりして一瞬、インターホンから目をはしてしまったそうです。

インターホンに目を戻すと、男はいなくなっていました。

Aさんは急いで友人二人を家に入れ、あったことを話したそうですが、

友人たちは男の存在に気づいていなかったようで、

「たまたまそう見えたんじゃない」や「すれ違ったかもしれない。よく覚えていない」と。

ちなみにAさんの両隣にはAさんくらいの年の女性が住んでいたそうです。

あの男はたまたまそこを通ってタイミングよくインターホンに映ったのか、

それとも・・・

未怪談 42 なんでそこに・・・

Aさんが肝試しに行った時の話です。

友人たちと一緒に近所で有名なトンネルに行ったそうです。

そのトンネルでは首無しライダーやテケテケといった様々な噂があったそうなのですが、

実際は何の変哲もないただ古いだけのトンネルだったそうです。

地元の者はただのトンネルということは知っているのですが、

ネットなどで心霊スポットと書かれていたため、

結構訪れる人が多いようでした。

その日、他県からやってきた友人がそのトンネルに行きたいと言い出したので、

Aさんは他の友人を誘い連れていくことにしたそうです。

時刻は深夜を回っていました。

出口の方の電灯の光がポツンと見えるほど長いトンネルだったそうです。

トンネル内はシーンと音がしておらず不気味でした。

それにトンネル内は照明が切れているのか真っ暗で雰囲気は、ばっちりだったそうです。

『行きたくないなぁ』とAさんが思っていると、

「じゃ。言い出しっぺのお前ら行って来いよ」と友人が。

『まじかよ』と、Aさん思いながら他県のその子と一緒にトンネル内に。

トンネルの真ん中まで行くように言われ、

スマホの明かりを頼りにトンネル内を進んでいましたが、

スマホの明かりなんてそこまで強くないので一寸先は闇といった状態でした。

Aさんたちの足音がトンネル内に響いてそれ以外の音がしなく不気味な雰囲気だったそうです。

トンネルの真ん中くらいだったそうです。

心臓バクバクになりながら隣の友人の腕に絡みつきながら進んでいると、

「何してん?」と男性で関西のなまりがある声が、

「ヒィっ」と、Aさんたちはビクッとなりながら声の方に明かりを向けると、

杖をついたおじいさんが立っていました。

二人はおじいさんに肝試しに来たことを伝えると、

「ここ、危ないからはよ帰りな」と。

二人はおじいさんの言うとおりにトンネルを出たそうです。

トンネルを出て待機していた友人たちにこのことを伝えると、

「そのおじいさん生きてる人なの?」と。

「えっ?」とAさんが困惑していると、

「この暗さを明かりなしで普通歩くか?杖ついて」と。

「でも、普通に会話したぜ」と、Aさんが言うと、

「いやでもさ、深夜によ、なんでそこに立ってたんだよ。足音聞いた?

歩いてきたところ見てないだろ。ということはさ・・・。そうなんじゃない?」と友人が。

Aさんが出会ったあのおじいさんは生きている人だったのか。

それとも・・・
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