未怪談 38 とあるファイル

友達数人とキャンプに行った時の話です。

その日、Aさんは仕事の関係で遅れて山間部にあるキャンプ場に向かっていたそうです。

詳しい場所がわからなかったAさんは友人に連絡したそうです。

友人の話ではそのまま車で来ることはできず、

車は山の登り口にある駐車場に停めて歩いてキャンプ場に来てくれと言われました。

友人に言われた通りAさんは駐車場に停めて歩いてキャンプ場に。

駐車場からキャンプ場がある山間部まで約1km。

ヘロヘロになりながら登っていると、

途中に小さい祠があったそうです。

その祠の近くに分厚いファイルが。

Aさんはそのファイルを拾ったそうです。

ファイルは動物にかじられたのかボロボロで、

黒いインクのようなものがまかれていて、

ススだらけで燃やされているような感じだったそうです。

興味本位でそのファイルを読もうと開きましたが、

雨などにさらされていたせいで状態が悪く、

ページをめくるとボロボロと崩れていきました。

数ページめくるとところどころ滲んではいるが、

かろうじて読めるところを見つけたそうです。

読んでみるとこのファイルを拾った小さな祠の写真や、

見たことのない動物の絵や日付、数値などが、

書かれてあり何かの報告書のようでした。

ところどころ滲んだり燃えていたりで、

一体なんの報告書かわからなかったそうですが、

一番最後に書いてあった文字を見て、Aさんはゾッとしたそうです。

『これら〇✕△▢(滲んで見えない)際は、どんな〇✕△▢(滲んで見えない)逃げろ』と。

何だか怖くなったAさんはファイルをもとにあった場所に置いて足早にその場を後にしたそうです。

キャンプ場につきみんなにこのことを話したそうです。

みんなはおもしろがりそのファイルを見に行きました。

Aさんは登ってきたばかりで疲れていたのと、

あのファイルの何だかいいようのない怖さがあり行きませんでした。

ニ、三十分後、友人たちが帰ってきて

「あれは作りもんか、何かのイタズラだろう」と友人が。

キャンプが終わるまで、誰もあのファイルのことを口にすることはありませんでした。

手の込んだ創作物なのか、それとも何かのイタズラ目的で置かれたものなのかわかりませんが、

ゾッとする出来事だったそうです。

未怪談 37 乗ってきたのは6人、降りたのは・・・

Aさんが市で運営している科学館で働いていた時の話です。

夏休みになるとAさんが働いている科学館では、

テレビに出ているような有名な科学者を招いて実験ショーや、

芸能人と一緒に自由研究をするといったイベントを、

毎日のように行っていたそうです。

その日はプラネタリウムで当時やっていた戦隊モノとのコラボで天体観測ショーがあり、

子どもをつれた家族が多かったそうです。

あまりにも人気で長い行列ができてしまい、

Aさんはその天体観測ショーの誘導係の手伝いに向かっていた時です。

プラネタリウムはその科学館の屋上にあり、エレベーターに乗って向かっていました。

途中、母親と小学生くらいの【 5人 】の子供たちが乗ってきました。

Aさんは子供たちを見て『気合入っているなぁ』と思いました。

なぜかというと乗ってきた5人の服の色が赤、青、黄、緑、桃と戦隊モノの色だったからです。

Aさんはエレベーターの一番前にあるボタンの近くに立っていました。

Aさんの後ろの方には、母親と緑色の子と青色の子、桃色の子、黄色の子が。

そしてAさんの真横には赤色の子がいたそうです。

そのエレベーターは横長のエレベーターの構造になっているので、

乗ってきた親子全員が十分後ろの方に乗ることができたそうです。

なのに赤色の子はAさんの真横に、

それもAさんを見たまま直立して動かないので、

少し気になったそうです。

屋上に着きAさんは”開”のボタンを押し、

「どうぞ」と、その親子に言いました。

母親と桃色の子が「ありがとうございます」と降りていきました。

隣にいる赤色の子はまだAさんを見ていました。

その時、「〇〇君早く来て」と先ほど降りた母親が。

その声を聞いたのか赤色の子がAさんに一礼して走っていきました。

Aさんはその時、『あれ?』と思ったそうです。

『残りの子たちは?』そう思い後ろを振り向くと、

そこには、誰もいませんでした。

Aさんは『確かに乗ってきたとき子どもは5人だったはず』、

『赤色の子に気がいってて気づかなかったのかな?』と混乱していると、

「Aさん助っ人で来てくれたの?」と同僚の声が。

Aさんは起こったことを同僚に言いましたが、

「変なこと言わないでよ」と相手にされなかったそうです。

あの3人の子どもは何だったのでしょうか・・・

未怪談 36 ポチが感じたモノ

Aさんが小学生の時の話です。

ポチ(仮名)という雑種の犬を飼っていたそうです。

Aさんは学校から帰るとポチを連れて散歩をするのが日課になっていました。

いつものようにポチを連れて散歩していると、

前を歩いていたポチが道の奥を見ながらその場からピクリとも動かなくなりました。

『どうしたのだろう?』とAさんは思い、

ポチの顔を覗き込むと、

ポチは歯を剥き出して威嚇しているように唸り始めました。

『何かいるのか』と思い、Aさんはポチが見ている方を見ましたが何もありません。

その道は昔ながらの民家が並んで立っている何の変哲もないただの道。

突然、ポチが一歩一歩ゆっくりと後ろの下がり始めました。

Aさんはポチの様子を見てただ事ではないと思い、

ポチを引っ張って急いで来た道を戻ったそうです。

次の日、その道の近くに来ましたが、

ポチは昨日のことを忘れているのかスタスタと普通に通っていました。

犬などの動物はナニかを感じやすいと聞きますが、

もしかすると、その日その道にナニかがいたのかもしれません・・・
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